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zoom RSS 「若き数学者のアメリカ その2」(「シュミットの定理」理解のための参考文献)

<<   作成日時 : 2009/06/14 20:52   >>

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5/5の《「若き数学者のアメリカ」時代のご研究その1》では、下記の論文の冒頭部分と
その「構成」を紹介しました。 

【SOME APPLICATION OF A THEOREM OF W.M.SCHMIDT 】
(Michigan Math. J.19(1972) P.315 - P.319)

 この論文を理解するためには、「 A THEOREM OF W.M.SCHMIDT」とは何か?を理解しな
ければなりません。「 A THEOREM OF W.M.SCHMIDT」は、「Subspace Theorem」という
理論を指しています。今回はこれを理解するための参考文献を紹介します。

 私が調べた限りでは、本定理の証明につて日本語で出版されている本はないようですが、
解説は数理解析研究所講究録にありました。

整数解とSchmidtの部分空間定理(代数的整数論とその周辺)
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/handle/2433/61767

 ここに「 A THEOREM OF W.M.SCHMIDT」を含むその後の発展状況の概説、及びSCHMIDT自
身による証明が載っているSpringerの文献が記載されています。この本実は入手して見た
のですが、昔のType印刷で、添え字が読みにくいです。「Diophantine approximation」
の歴史から始まる詳しい解説があり教科書として使えると思います(小生、残念ながら
「 A THEOREM OF W.M.SCHMIDT」の証明まで理解できていない)。

 W.M.SCHMIDT氏自身による証明が「subspace theorem in diophantine approximations」
があります。
http://archive.numdam.org/ARCHIVE/CM/CM_1989__69_2/CM_1989__69_2_121_0/CM_1989__69_2_121_0.pdf

 実は「subspace theorem 」は「Thue-Siegel-Roth の定理」の多次元版なのですが、
「Thue-Siegel -Roth の定理」は次の教科書に載っています。

 W.L.LeVeque のTopics in number theory T・U(主にUの§4)
 入門から書かれた「解析数論」を扱った非常によい教科書と思います。日本語に訳されたいない
のが不思議です。

 「Diophantine approximation」の歴史なら(数論全般の歴史も含めて)、
 
 数学史T(デュドネ編、岩波書店)の数論の章

 が日本語で読める文献です。日本語版は「年代」に一箇所誤りがありましたが、
original(仏語版)は正しいようです。ちなみに、仏語版は上・下2巻4,000円で
古書店で入手できました。日本語版より安いです。

 「Thue-Siegel-Roth の定理」に貢献した人がもう一人います(名前は入っていません
が)。物理学者のF.Dyson氏です。Thueの結果をSiegelが改良、それをさらにDysonが改
良、その後Roth が決定的結果を出したと言う経緯があります。Dyson氏、数学にも業
績残して凄いですね。 

 「Diophantine approximation」の最近の動向としては、数理解析研究所講究録
に下記情報がありました。

http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/pdf/1091-16.pdf

 以上、藤原先生の業績を知る基礎知識として紹介させて頂きました。

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